力の方向

ストロークセオリーを考えることで、効率的なスティッキングができるのは、
以前、解説した通りです。
一つの打面を叩くのであれば非常に有効な奏法なのですが、
ドラムセットだと、少し勝手が違います。

なぜなら、セット間の動きには上下左右への移動が加わるからです。

ということで、今回はドラムセット間でのスティッキングを考えます。
速くスムーズなタム回しをしたい方は必見です!
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スリップビート

スリップビートや、ポリリズム、メトリックモジュレーションなどなど、
一瞬、ハッとさせられるようなドラミングが大好きです。
聞くの大好きです。

3つともリズムに関するテクニックで、
スリップビートは、アクセントの位置をずらすことで、
ビート感を変えるもの。
ポリリズムは、複数のリズムを混在させることで、
独特な聞こえ方になる。
メトリックモジュレーションは、ビートの基準となる音符を
変えてやることで、演奏に緩急をつける技法。

つまりは、聞くのも演るのも難しいってことです。
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Oneの合わせ方

以前、通っていたスクールで、「曲の一番最初の音がずれる」と言われたことがあります。
自覚はなかったのですが、録音した演奏を聞くと、確かにずれている…。

入りがずれてしまうと、ビートを戻すのにリズムが揺れてしまう。
そうなると、一緒にプレイしているプレイヤーは困惑するし、良い演奏にはなりません。

今回は、「曲への入り」に焦点を当てて
いくつか役立ちそうなtipsを紹介します。
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手首の柔らかさ

手首をやわらかく使ってドラムを叩くには、どうしたら良いでしょうか?

叩く前にストレッチをして関節をほぐせば、
それが出来るのでしょうか。

いくら関節が柔軟でも、
バウンドして返ってくるスティックの動きに手がついていかなくては、
手首をやわらかく使うことはできません。
見た目もなんだかぎこちない感じになってしまいます。

スティックと手(手首や指)を上手く連動させるには、
バウンドをコントロールする練習を数多くこなすのが近道です。
特にオススメなのは、以前紹介したストーンキラーという練習法です。

自分の経験ですが、ストーンキラーを毎日やっていた頃、
叩いている動きがより滑らかになりました。
自分のライブ映像を見てびっくりしたのを覚えています。

なので、ドラムを叩く上で手首をやわらかく使うためには、
関節の柔軟性も必要ですが、
それ以上に、手をスティックと連動して動かすことのできる技術というのが
大事なんじゃないかと思います。

ツーバス、ツインペダル踏み方いろいろ

当サイトでは、両足のテクニックはアップダウン奏法を使い、
さまざまなフレーズやリズムを紹介しています。

ですが、最近は両足のテクニックも沢山の踏み方が紹介され、
多くのドラマーが研究実践しています。
今回は、いくつかの代表的な踏み方と、僕自身がやってみた所感を
書いていこうと思います。

ちなみに、僕自身は、フラットフットとアップダウンをメインに使っているので、
その他の踏み方は練習して感じたことなんかを書いていきます。

YouTube Preview Image

まずは、ダブルストローク。
目下、一番練習している奏法ですw
手と同じようにさまざまなフレーズに発展させることができます。
速いメタルビートのようにスネアを裏で打つと、ちょうど左手のスネアと
左足のダブルが噛み合うので、エクストリームメタル系のドラマーが
最近よく使うイメージです。元ドラゴンフォースのDave Mackintoshや、
UnearthのドラマーNick Pierceが使っていて、特にNickは自身のyoutubeチャンネルで
丁寧に解説していますので必見です。しかもトラディッショナルグリップ!

次は、スイベル(swivel)テクニック。
カカトを左右に振りながら踏むのが特徴です。
やってみて僕が思ったのは、フラットフットでやる動きの負担を軽くするために
足を振って力を逃がしている状態。また完全な上下動だと、物理的に力が0になるポイントが
発生するため、それを回避するために円運動(8の字)に近い動きになっていると思われます。
このテクニックを使うことで特に有名なのが、NileのドラマーGeorge Kollias。
しかし、本人がクリニックで言っていましたが、速く踏むために一番良い踏み方や、
足の置く位置を探していたらそういう動きになったらしく、意図的にカカトを振っているのでは
ないそうです。実際、彼のプレイを見てもスイベルしてるのは左足だけなんですよね。
あと、Dom FamularoのPedal Controlという教則本に2ページほどHeel Swiveling Motion
という項目で解説されています。CDと映像で確認できますが、正直なところ微妙…です。
ただ文章で解説されているので(英語ですが)、気になった方はチェックされてみると良いと思います。

次はアップダウン奏法。Heel&Toeと言い換えても良いと思います。
手のストロークセオリーがそのまま足に応用できるので、一番汎用性が高いです。
スピードを上げるのはなかなか難しいですが、さまざまなフレーズに対応できます。
この奏法で参考になるのはThomas Langなんですが、アップダウンをメインで使うわけではないし、そもそも本人は基本ヒールダウンで全て踏むと言っていたので、なんとも言えませんw
その他、Steve SmithのDrum Set Technique/History of the U.S. BeatというDVDで丁寧に
解説されています。

最後は、フラットフットと呼ばれるテクニック。
アンクルストロークとも呼ばれ、足首のスナップでペダルを踏みます。
ヒザやモモなど、足を大きく動かす必要が無いため速く踏めます。
動画の中で速く踏んでいるところがフラットフットです。(ゆっくり踏んでいるところは
フルフット:足全体で踏んでいます)

 

今回4種類の奏法を紹介しました。
それぞれ、得意分野が違う奏法なので、自分のプレイスタイルや
体に合う奏法をチョイスしてもらえれば良いと思います。
大事なことは、どんな踏み方をするかではなく、どんなプレイや音楽をするかなので、
いくら練習しても思ったように踏めないときは、別の踏み方をチャレンジするのも
ひとつの道だと思います。

音符を正確に叩こう

ドラマーといえども、音楽をやっていれば譜面というものに出くわします。
リズム楽器の楽譜って特殊だし、キーもコードもドラムには関係ないから、
譜面は苦手という方は実は多いです。

でも、少しでも音符が読めたら、音を聞かないでもフレーズがわかるし、
なにより正確なリズムを頭で把握できます。
コレ意外と重要で、頭で理解していないフレーズって実はちゃんと演奏できないんです。
簡単に言うと、耳コピできないフレーズって叩けませんよね!

でも、音符の珠を見ると頭が痛くなる持病をお持ちの方もいますので…w
今回は、難しい譜割りを攻略する方法を1つ書きたいと思います。

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さて、例題です。
この譜面さくっと叩けますでしょうか?叩ける方はOKです。そっとブラウザを閉じてくださいw
16分とか3連とか混ざっていて複雑そうですね。

練習には骨が折れそうですが、
この譜割り、実はある有名な歌に出てくる譜割りなのです。

それは「犬のおまわりさん」
迷子の迷子の子猫ちゃん~♪ってやつです。
後半にある、「泣いてばかりいる」のくだりが実はこの譜割りと同じになっています。

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これですね。
この歌を知っていれば、難しく思えたフレーズも歌うことで簡単に理解できるようになります。

こんな感じで、同じ譜割りの歌でリズムを覚えるとすんなりフレーズが体に入って来ると思うのでお試しあれ。
たとえば、シャッフルのリズムなんかで、
ハネ具合がちゃんハマらなくて苦手という声を聞きますが、これはミッキーマウスマーチを
歌ってみれば良いと思います。意外とちゃんとハネられるはずです。

アプローチを変える

習得したいテクニックをたくさん練習していても、なかなかできるようにならない時が
あると思います。
そんな時は、考え方を変えて違った練習方法を試してみると、意外とすんなり出来るようになったりします。

たとえば、パラディドル。
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この譜面がなかなかスムーズに叩けないとき、
このまま練習していてもいつかは叩けるようになると思いますが、
練習でストレスを感じたときに、別のアプローチを取ってみるのも
良いことだと思います。

例えば、
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シングルとダブルを交互に叩いてみる。
この譜面がスムーズに出来るのならパラディドルはモノに出来るはずです。
なぜなら、1小節目の最後の2つと、2小節目の最初の2つでパラディドルの
手順になっているからです。

また、
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パラディドルを、分解して、構築していく方法で練習してみる。
奇数小節のRRLLの腕の動かし方を基準にして、その他の音を入れていきます。
手先ではなく、腕全体や、体の動きを一定に保つことを意識すると良いです。

パラディドルに限定しても、まだまだ沢山のアプローチがありますが、
なにかを練習するときに、その練習方法を一つに絞らず、
色々な角度からやってみるということは、技術の習得を早めるだけでなく、
ドラムに対する柔軟な姿勢や、新たな発見の可能性を高めることにもつながって行くので、
是非是非、色々なアプローチの仕方を考えて欲しいと思います。
そして、それを考えることで、自分にとってどのような練習が合っているのかを
知ることができるし、自分に合う練習が出来れば、
上達も早くなり、モチベーションも常に高く保てるでしょう。

ドラムのチューニング 2 -Tuning-

前回に引き続きテーマはチューニングなんですが、
今回は、僕がドラムをチューニングするうえで気をつけていることや、
考えていることなんかを紹介したいと思います。
基本的には、知人や技術書などから得た知識をベースに、色々試してみて
今のやり方に落ち着きました。

ヘッドを張り替えてチューニングをする時に、
まず最初にやることは、新しく張るヘッドの状態を確認します。2013-10-18 15 46 05
ヘッドの高さが360°同じ高さであることを確かめます。
写真の赤い矢印のところです。
これが揃っていないと、いくら頑張っても均等なチューニングができません。
モノによっては1~数ミリずれているものもありますので、
もし、新しいヘッドがそうなっていたら諦めて違うものを買ってきてくださいw
そのほか、円が歪んでいないかをチェックすると良いと思います。

ヘッドのチェックが済んだら、張っていきます。
2013-10-18 15 31 51
僕の場合、裏から張っていきます。
よく、ヘッドを張っていない状態で、シェルの内側を叩いたときの音程がそのドラムの音程だ。
なんてことを言われますが、その音程にそろえても良し、揃えなくても良いと思います。
ちなみに、表のヘッドが張ってある場合、写真のようにタオルなどでミュートしておかないと、
ヘッドをチューニングしているときに鳴ってしまうので正確な音程がとりにくくなります。

ボルトにテンションがかかってくるまでは、各ボルト同じだけ回転させ、
その後は、大体45~90°くらいの回転を、よくチューニング法で紹介されているように
対角線状に順番を決めて締めていきます。
あとは、前回紹介したtune-botさんで音程を合わせていきます。

表も同じようにヘッドを張ります。
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両面張ることができたら今度は、表と裏の音程差ですが、
僕の場合、裏を表より1~2度高い音程に合わせています。
これによって、音の長さや鳴り方がちょうど良くまとまると感じています。
よく、表裏は4度差と言われたりもしますが、録音すると、
そこまで音程差が無い方が自然な鳴り方をするような気がしています。

ちなみに、裏は表より薄いヘッドを張っています。
音程差と合わせて、余計な倍音が出過ぎないためです。

ひとつひとつのドラムにヘッドを張ったら、最後にドラムセット全体で鳴りを確認します。
単体のタムが素晴らしい鳴りでも、全体で鳴らしたらイマイチ…なんてことは良くあることだからです。
ここで、注意したいのは、タム間の共鳴で、
一つを鳴らしたときに他の楽器が嫌な共鳴を起こしていないか。
もし、共鳴が気になるなら、ミュートを施したり、チューニングを変えたり、
色々試してみましょう。
ただし、共鳴は構造上、完全になくすことは出来ないので、神経質になりすぎないことも大事です。
僕は、嫌な共鳴を少しでも軽減させるために、タムの音程をキレイ(長3度や完全5度)にそろえないようにしています。
例えば、大きいタムからド、ミ、ソ等にすることは避けます。
音程には倍音という音が含まれていて、そこに含まれる音程を鳴らしたときに増幅されて、
共鳴がおきやすくなるのです。

ですが、逆に曲のキーに合わせてチューニングすることで、より音楽的に楽曲に馴染むという
考え方もあり、どちらが良いかというのは一概には言えませんが、
どちらも一度試してみて効果を実感してみるのが良いと思います。

以上のように、チューニングというのは、様々なことを実験、経験してみることが
上達の近道ではないかと思います。
僕のやり方は、マイクで収音することを前提に、いかに分離よく処理しやすい音で収音できるかというのを目指したやり方ですし、アコースティックなドラムの鳴りを最大限に!という音にしたいのなら、また違ったチューニングにした方が良いでしょう。

さらに、ヘッドの種類や厚み、メーカーなどでまたサウンドも変わってくるし、
もっと言ってしまえば、同じチューニングでもスティックが違えば違う音が鳴るので、
自分なりの音というのを研究してみると良いと思います。

ドラムのチューニング 1 -Tuning-

よく受ける質問で、ドラムのチューニングに関するものがあります。
やり方や、目指すサウンドなどは、人それぞれで正解が無いものだと思っているので、
明確な答えは出せないのですが、そういった技術を専門にしているドラムテックという職業があるくらいですから、つきつめていくと非常に奥深いというのがわかると思います。

僕自身は、ライブやレコーディングにおいて、出来るだけ他のマイクに干渉しない、
ドラム同士が変な共鳴をしない、かつ、出来るだけドラムが鳴るチューニングを目指しているのですが、その日の環境やコンディションなどに左右されるので中々難しいです。
そのあたりは経験で補うしかないと思うので、最近はいつでも同じ音でチューニングできるように、チューナーを使ってピッチを整えています。

具体的に使っている機材は、tune-botってヤツなんですが、
これが中々の優れもので、ドラム(打楽器全般)の音程をHz(ヘルツ)またはピッチ(音程)で
合わせることが出来ます。
これを使うことで、常にドラムセットを同じチューニングで保つことが出来るのです。
特に、レコーディングの現場など、何度もテイクを重ねていると
段々皮が伸びてきたり、振動でボルトが緩んだりして、
ピッチが下がることがありますが、これで計っておけば、常に同じピッチで録音ができるワケです。
実際、現場でも最近注目されているアイテムだそうです。

肝心の精度なんですが、
絶対音感を持つ知人が、自分の思うドラムの音程と一致すると言っていたので、
かなり信頼できると思います。
使い方も簡単で、リムに一箇所クリップで留めておくだけで、全ボルトのチューニングをすることができます。

ドラムセット全体でピッチを決めるとまではいかなくても、
タム一個ピッチをそろえてあげるだけで、驚くほどきれいに鳴ってくれるので、
一度、リハーサルスタジオのドラムで試してみてはいかがでしょうか?
結構世界が変わりますよ!

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ドラムの音程が目で見てわかるのでチューニングが捗ります。

このように、チューニングに関しては文明の利器に頼っているのですがw、
僕が実際どんな考えでチューニングをしているかは、次回書きたいと思います。

メトロノーム -Metronome-

練習や録音など、様々なシチュエーションでメトロノームを使う機会があると思います。
特にドラムの練習には必需品といっても過言ではないでしょう。
楽器屋さんへ行くと、大きさや機能などたくさんの種類が出ていますが、
僕のオススメをいくつか紹介したいと思います。

一番オススメなのは、BOSSのDr. Beat DB-90
メトロノームの機能を全て満たしつつ、メモリーやチューナー機能までついている優れモノ。
同じくらいの価格帯だと、もう販売していませんがYAMAHAのクリックステーションもオススメです。
中古などで見かけたら手にとって見ると良いかも知れません。

DB-90じゃデカイし、高いよ。
という方には、同じDr.BEATのDB-30は携帯にも良いです。

DB-90がオススメな理由として、
16分もしくは3連符が同じ音で再生できる点が挙げられます。
これは意外とドラマーには重要なことで、
例えば、スクエアな16ビートを練習していたとします。
メトロノームがピコカコピコカコと、一音ずつ違う音で鳴っていると、
それに合わせて叩けば叩くほど、
気づかぬうちに音に合わせて微妙な強弱がついてしまうことがあります。
なので、そういった練習には、カカカカカカカカ、とかピコココピコココなど、同じ音が連続して鳴るメトロノームを使った方が良いです。

あと、携帯に優れていてコスパが良いのはKORGのMA-1 BKRDとか。
最近では、スマートフォンのアプリにも多機能なメトロノームがたくさんあるので、
自分の気に入ったものを探してみると良いと思います。