試されるルーディメント力

これは持論なのですが、ドラム演奏の表現力というのは、
最終的にどんなタッチで叩くかという所に行き着くと思います。
ドラマーは皆、タッチを磨くためにルーディメント等を練習し、
精度の高いスティックコントロールを身に付けるのです。

では、どのくらいスティックコントロールが正確にできるか試してみましょう! 続きを読む

力の方向 -ダブルストローク編-

あまり取り沙汰されることはありませんが、ダブルストロークにも
ストロークセオリーは通用します。
シングルストロークと同様に、動きを覚えておけばセット間の移動が
格段に良くなるので、身に着けておきたいテクニックのひとつです。
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Blushda!! その2

前回に引き続き、Blushdaを活用していきます。
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今回は、Blushdaのフラムを崩して使ってみます。
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このままでも、使いやすいフレーズですが、バスドラムを1つ入れて
6連符のフレーズとして使います。
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6ストロークなど、他の6連系フレーズと相性が良いので、
いろいろな場面で使えます。
自由にフレーズを歌えるようになれば完璧!

手順的にも無理がないので、
ぜひぜひ、使ってみてください!

Blushda!!

今、一番お気に入りのテクニック!
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Blushda(ブラッシュダ)というのは、Hybrid Rudimentのひとつです。
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トニー・ウィリアムスが良く使っていたことから「Tony Williams lick」と
呼ぶ方も多いです。
Todd Suchermanは、「ブラッシュダ」よりもそう聞こえるという理由で
「ga-blush(ガブラッシュ)」と呼んでいます。

実際の演奏で使ってみると、
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こんな感じです。
スピード感もあるし、フラムによる効果で
リズムからアウトしているようなスリリングさがあります。

今回は、Blushdaを基にしてフレーズを作ってみました。rudi021
BlushdaにRLを付けた5のフレーズ。

これをフィルで使うと…
見るからに複雑そうですね(笑

このように、構成する音符を、タムやシンバルに振り分けることで、
一味違ったフレーズを叩くことができます。
Blushdaの手順に慣れたら、
叩く場所を変えたり、アクセントの場所変えたりして、
自分なりの歌い方を模索してみると良いと思います。

モーラーで叩くルーディメンツ1 ~ダブルストローク~

9月10月とモーラー奏法の概要を書きましたが、
実際の演奏で使うためには、今まで使っていたテクニックを
モーラーに変換していく練習が必要です。(今まで練習したテクニックが
モーラーの習得を阻害する可能性があるためです。このあたりもそのうち解説したいと思います) 続きを読む

ルーディメンツをカッコ良く聞かせる! -Drag編-

ハンドテクニックの基礎、ひいてはドラムの基礎とまで呼ばれるルーディメンツですが、
どういう風に叩いたらカッコ良いのか?
ということで今回は、ドラッグ(Drag)というルーディメンツを例にとってやってみます。

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まず、ドラッグの叩き方ですが、
装飾音をきちっとリズムに当てはめてみます。
Ex-1
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16分音符の頭にアクセント、2つ目をダブル、3,4つめはノーアクセント。
タンタカタンタン、タンタカタンタン。
ここまでで、ドラッグの完成度は50%

Ex-2
002
次のステップは、音量を3段階に分けます。
1発目のアクセントは1番強く、3,4発目は2番目に強く、ダブルは1番小さく叩きます。
これによって、装飾音とそうでない音符に違いを持たせます。(つまり、装飾音符である意味を持たせます)
スティックの振り幅(高さ)を3段階に分けることを意識すると良いです。

ちなみにDom Famularoは彼の教則本It’s Your Moveの中で、
フルストローク、ハーフストローク、ローストロークと高さを3段階に分けて
ストロークを説明しています。
ここではその考え方をドラッグに応用しています。
でもまだドラッグの完成度は75%

Ex-3
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いよいよ最後の仕上げです。
16分の2つ目に叩いていたダブルを、32分後ろにずらして叩きます。
文面にすると、ものすごくわかり辛いですが、こういうことです。
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譜面にしてもわかり辛いですね(笑
動画を見ましょう。
口で言うと、ターンッタカタンタン、ターンッタカタンタン。
ここまできてようやく100%のドラッグになります。

Ex-4
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では、ドラッグを練習してみましょう。
装飾音符というのはあくまで装飾であって、
基本的には、本音符の音やグルーヴが一番聞こえてこないといけません。
なので、Ex-4のようにドラッグ有りとドラッグ無しを交互に叩いて、
両方同じタンタカ、タンタカというグルーヴが聞こえるよう意識して練習しましょう。

 

以上が、ドラッグをドラッグとして聞かせる方法です。
皆さんは普段ドラッグを50%や75%の状態で叩いていませんか?
こういったテクニックは雑にやればやるほど、上達の妨げになるし、
何より、いつまで経ってもカッコ良いドラムは叩けません。
普段何気なく叩いているテクニックを、今一度見つめなおし
基本に立ち返って練習することも大事なことだと思います。

パラディドル エクササイズ

今や、シングルやダブルと共に、基本テクニックとされることも多いパラディドル(Paradiddle)
始める順番を変えて叩く練習は有名ですが、
ここでは、もう一歩踏み込んだ実践的なエクササイズを紹介します。

使うもの

1) Paradiddle(パラディドル)
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or
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2) Paradiddle-diddle(パラディドルディドル)
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or
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3) Paradiddle+Double(パラディドル+ダブル)
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or
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それぞれが8分音符2つ、3つ、4つ分の長さのフレーズなので、
これを、1小節や2小節の中で割り振って、長いフレーズを作ります。
たとえば、2小節だと8分音符が16コ分の長さなので、4+3+2+3+4=16となります。

ex)
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自分の思ったとおりに歌えるように、色々なパターンを練習しましょう。

この練習は、パラディドルの右スタート、左スタートをHalf Paradiddleという
別個のフレーズにするという考え方で、
Todd Suchermanが自身のDVDで詳しく解説しています。
素晴らしいドラマーで、演奏やテクニックも参考になるところが多いので、
是非、一度見てみてください。

 

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フラム習得のコツ

苦手な方も多いかと思うフラムのコツのひとつです。

〔フラム〕
左右違う高さからスティックを落とすことで打点をずらし、
「パラッ」と2回叩きます。
先に叩く音を装飾音と呼び、基本的にはタップと同じで弱く叩きます。
後に叩く音は主音と呼ばれ、こちらの音符をリズムに合わせます。

それではエクササイズに移りましょう。

ex 1)
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まずは、3連符の頭アクセント。
これを基本とするので、腕の振りをしっかりと確認しておきましょう。

ex 2)
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3連符の最後の音を3連符にします。
頭についているアクセント以外は弱く叩きます。

ex 3)
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ex 2)でつけた3連符の真ん中を抜きます。
「タッタッタンタ、タッタッタンタ」というように、しっかり3連の中抜きのリズムを歌いましょう。

ex 4)
ここまでできたら、あとは単純にスピードを上げていきます。
無理に上げる必要はありません。徐々にで大丈夫です。
ある程度のところまでいくと、ほら、フラムに聞こえてきませんか?

こういう風に、主音にアクセントを置き、その前に装飾音を入れる動きを、
耳と体に馴染ませることがフラム習得においては非常に大切なので、
ゆっくり確実に丁寧に練習することを心がけましょう。

 

【おまけ】 フラムとインサイドフラム

フラムは主音をリズムに合わせ、装飾音はその前に叩くと説明しましたが、
実は装飾音をリズムに合わせ、主音をその後に叩くフラム、「インサイドフラム」という
テクニックも存在します。
動画の後半でやっているフレーズがそれで、普通に叩くフラムよりも後ろに引っ張られる、
ちょっと訛りのあるフレーズになります。

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ダブルストローク(オープンロール) 2

ダブルストローク(オープンロール)を習得する上で、
押さえておいた方が良いポイントがいくつかありますので紹介します。

まず、「オープンロール」についてですが、
スティックを打面に押し付けるようにダブルストロークをすると、
音がつぶれてしまい、「オープン」なサウンドにはなりません。
必ず、バウンドをコントロールし、
シングルストロークロールと同じように「オープン」なサウンドを目指しましょう。

① 1モーションで2発叩く

腕の振り1回に対して、2つ音が出るのでダブルストロークと言います。
シングルストロークで叩いているときと同じ腕の振りで、
倍の数の音が出ていることを意識しましょう。

a) 1打目はフルストロークの要領で、ハイポジションからストロークしますが、
ヒットする時、手首を返さずに下方向へスティックを放り投げるように叩きます。
b) 跳ね返ったスティックを握るように、指を閉じることで2打目を叩きます。
ダウンストロークと同じで、素早く指を閉じることで強い音を出します。

② ダブルストロークを連続させる

2打目を叩き終えた時に、スティックがローポジションにいたのでは、
次を叩くときにスティックを振り上げる動作が必要になるため、スピードを上げることが出来ません。
そういったロスを減らし、ロールのスピードを上げるために、
2打目を叩くときに、「腕を引く」意識を持ちましょう。

つまり、叩き始めるホームポジション(待機位置)を、スティックを振り上げた位置に定め、
ダブルを叩いたら、そこまで戻ってくるイメージを持つと良いでしょう。

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この記事のテクニックで参考になるDVD